十日町のレポートの続きです。
前回は吉澤織物さんをべた褒めしましたが、
今回は辻が花の翠山工房・桐屋(とうや)さん。
桐屋さんは幻の染・辻が花に徹底した会社です。
行程の殆ど自社内で行われます。
ところで辻が花はご存知でしょうか?
絞りに描き絵・摺箔・刺繍などを併用したものが多いですね。
15世紀後半、安土・桃山文化で開花した技法だったと思います。
小袖衣裳に良く見ますよね。いまの大河とか・・
豊臣秀吉が明国の使者へ帰国時の餞別として
辻が花を贈ったという記述もあるくらい
当時のファッションでした。
百花繚乱の時代、
戦国の競い合いの中で花開いたことからも伺えるように、
全てが精魂込められたものばかりでした。
しかし花の命は短くて・・・
一瞬だけ歴史上に現れ、
江戸時代中期の友禅などの技術にバトンタッチし
自然に消滅へと向かいました。
その美しさとはかなさから、
いつの頃からか辻が花は『幻の染め』と呼ばれるようになったそうです。
その辻が花に魅せられ今に残し続けておられるのが
創業明治元年の桐屋さんです。
逸品の振袖・訪問着の他にコート地や袋帯も拝見しました。
1着の振袖を作るのに約3カ月ほどかかるそうです。
絞りや描き絵、金彩や刺繍などの技術の高さは言うまでもなく
意匠力、配色力 きれい!
分業ではなかなかできないでしょう、この完成度は。
僕には分かりますよ!!
会社も時代劇が撮れそうな立派な御屋敷、
お庭も素晴らしかったです。
兼六園かここはっ!!
いやー来て良かった!
今後も頑張ってほしいと思いました。
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